【水をよく飲むのは病気?】わが家の愛犬に起きた異変と尿崩症

If-your-dog-drinks-a-lot-of-water-it's-a-sign-of-illness 犬との暮らし

こんにちは、アラフォーパパです。育児をしながらダックスフンド2匹と暮らしています。今回はわが家の愛犬が患う病気について紹介。

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アラフォーパパ
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「水をよく飲む」「多飲多尿を繰り返す」のは病気の可能性があります。

わが家の愛犬は大変な事態に陥りました。「元気そうだし大丈夫」と軽く捉えずに、水をたくさん飲んでいたり、おしっこの回数が普段より多かったりする場合は迷わずに動物病院を受診しましょう。

13歳で尿崩症と診断された愛犬

わが家にはダックスフンドが2匹います。上の子の名前はチョコ、ミニチュアダックスフンドのオスで現在14歳です。14歳になる2か月前に「尿崩症」と診断されました。

当時のチョコは脾臓に腫瘍が見つかり、摘出手術を終えたばかり。退院して半月経つか経たないかという時期に突然倒れて動物病院へ搬送されました。その時は手術の影響ではないかと疑ったのですが、検査で判明したのはなんと「尿崩症」でした。

アラフォーパパ
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「尿崩症」は腎臓で水分を再吸収する機能が働かなくなり、薄い尿が大量につくられてしまう病気です。

正常な腎臓はいったんろ過した水分を再吸収して尿を濃縮する機能を担っていますが、それが働かなくなっていました。原因としては①下垂体から分泌されるバソプレッシンというホルモンの分泌が不足する場合と、②腎臓自体の機能障害による場合の2つに分かれます。

結論、チョコは①が原因でした。現在は「デスモプレシン」という目薬を点眼することで症状を安定させて元気に暮らしています。

以下、チョコが尿崩症で動物病院へ運ばれるまでの状況と治療にいたる過程を紹介します。

多飲多尿を繰り返す

もともと多飲多尿の傾向があったチョコ。動物病院で定期的に行っている尿検査において、尿比重の値が低くかったので尿崩症の疑いはありました。ですがそこまで悪い数値ではなかったので、獣医師さんとの話で経過観察となっていた次第です。

当時はそれよりも、検査で見つかった脾臓の腫瘍のほうが対処すべき優先度が高い状況でした。手術を無事に終えたのち、4泊5日の入院を経て退院。抜糸もきれいに取れて経過も良好と、久しぶりに安堵した日々を送っていました。

抜糸を終えたばかりのチョコ。
アラフォーパパ
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様子がおかしいなと思ったのは抜糸を終えて数日が経ったあたりから…

いつにも増して水を飲む頻度が増加。1時間のうちに何度も給水機へ行き来し、おしっこ頻繁にするようになりました。水の飲みすぎなのか、ときおり食後にフードを吐き戻すことも…。

時期的にはちょうど6月に入ったころ。気温があがって日中は真夏並みの日が続いていたので、「まだ体が慣れていなくて暑いのかな」くらいに考えていました。

よくよく思い返すと、気温が下がった夜も舌を出して「ハッハッ」と暑そうなそぶりを見せていたチョコ。おしっこの色は薄く、淡い黄色か無色透明でした。「水の飲みすぎで薄くなっているんだろう」とこの時は軽く捉えてました。のちに大変な事態に発展するとは思いもよらず…

突然の嘔吐で救急搬送

水を飲む回数が増えてから数日が経過、その日はチョコが抜糸を終えてから夫婦そろって初めての休日でした。チョコの快気祝いにお気に入りの公園へ散歩に行こうと愛犬たちを車に乗せて家を出ました。

アラフォーパパ
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すると走り出して5分もしないうちにチョコがぐったり…

普段はぜんぜん車酔いしないチョコなので「これはおかしい!」と思った矢先、突然3回連続で嘔吐。意識がもうろうとし、飼い主の呼びかけにも反応しない状態に陥りました。

不幸中の幸い、ちょうど車に乗って走り出したばかり。すぐに行先を変更し、かかりつけの動物病院にそのまま直行しました。一刻を争う事態だったので車で向かう間に病院へ連絡して状況を伝達。病院に到着次第、すぐに処置を開始しました。

アラフォーパパ
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検査の結果は「極度の脱水状態」

検査をしたところ脱水症状を起こしており、心臓の脱水がひどかったと獣医師から言われました。

幸いなことに、獣医師さんや看護師さんの素早い処置によって一命を取り留めたチョコ。点滴を入れてもらうと多少元気になったものの、要経過観察でそのまま2日間の入院となりました。

動物病院に搬送され、急遽入院となったチョコ

その後の検査で脱水症状に陥ったのは「尿崩症」によるものと判明。腎臓がろ過した水分を再吸収して尿を濃縮する機能が働かなくなっていたことが原因でした。自宅で何度も何度も水を飲んでいたのはそのせいだったのだと、この時初めて気づきました。

尿崩症の治療

「尿崩症」と診断された後、かかりつけの動物病院からは治療に関して2通りの選択肢を提示されました。一つは定期的な「皮下補液」、もう一つは毎日の「目薬」でした。

アラフォーパパ
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わが家が選択したのは「目薬」による治療です。

皮下補液の場合、数日に1回と目薬に比べると頻度は少ないですが、「注射はさすがにちょっと…」ということで目薬を選択しました。

皮下補液は下痢や嘔吐で軽度の脱水を起こしている場合にも有効な治療法です。弟犬が嘔吐して体調不良になった際、別の動物病院でやってもらったことがありました。首元に輸液を注入するもので、こぶのようなふくらみが出来て、数日かけて体の中に吸収されていきます。

知り合いの中にも、自分で愛犬に皮下補液の注射をする方はいます。「何度かやれば慣れるよ」と言われたこともありますが、やはり注射には二の足を踏みました。愛犬に少なからず痛みや負担を強いることになるので、代替手段があるなら…ということで「目薬」による治療を選択した次第です。

毎日の目薬点眼

上述のとおり、わが家は愛犬の尿崩症治療に「デスモプレシン」という目薬を利用しています。治療開始当初は1日2回点眼していましたが、尿比重※が改善してきたため現在は1日1回になっています。

※尿比重の正常値
犬:1.025~1.040
猫:1.035~1.050
参考:シリウス動物病院HP

赤字が尿比重。正常値下限まで回復してきた。
アラフォーパパ
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驚くべきは目薬の値段!

愛犬尿崩症治療用の目薬「デスモプレシン」

目薬の価格は上記写真のサイズ(ボトル1本)でなんと12,000円あまり。最近は値上がりして15,000円近くになってしまいました。シニア犬用の保険に入っているので結果3割負担で済みますが、一旦自費で購入してから保険金を請求するため、動物病院の窓口で毎月ヒーヒー言ってます(笑)。

高価な目薬なので「点眼は一発で済ませたい」のが飼い主の心情ですが、愛犬はつゆしらず。抵抗したり上手くかわしたりと、油断すると5適も10適も失敗してしまいます。

アラフォーパパ
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これはマズイと編み出した技が「ちゅーるで釣る」こと。

実はわが家の愛犬たちは「いなばちゅーる」が大好物。チョコが手術で入院した際、まったく食事をしなかった時の救世主でもあります。

>>入院中の愛犬を救ったちゅーるの話はこちら

ちゅーるで釣るやり方は、飼い主が床に正座した状態でスプーンにちゅーるを少量とり、自分の胸のあたりに差し出します。するとチョコが飼い主の膝に前足をかけ、上体を起こしてスプーンをなめに来るのでその時がチャンス。点眼にちょうど良い位置に顔がくるので、ちゅーるに夢中の間に点眼します。

点眼のコツは目薬を近づけすぎないこと。目薬を近づけすぎると避けられてしまうので、容器を目から10~20㎝くらい離して点眼します。このやり方なら1~2適で点眼できるので、経済的で手間も少なく済みます。

CTで脳の検査

これまでの検査で腎臓に異常が見られなかったことから、チョコの場合「下垂体から分泌されるバソプレッシンの分泌不足による尿崩症の可能性が高い」と獣医師から説明を受けました。

獣医師いわく「脳に腫瘍ができている可能性もある」とのことだったので、念のため脳のCTを取ることにしました。

より詳細に脳を見るには「MRI」の選択肢もあったのですが、全身麻酔を施す必要があること、ひと月前に手術したばかりのシニア犬にとっては体への負担が大きいことから今回はパス。精度は落ちるものの、1~2センチ程度の腫瘍なら見つけられる「CT」を選びました。

CTは動物病院で撮影したのち、データを専門機関に送って分析します。検査の結果は「異常なし」。腫瘍らしきものは発見されず、ほかに異常も見当たりませんでした。

自宅で愛犬の採尿

尿崩症になると定期的な尿検査が欠かせません。わが家は月に一回、動物病院に連れて行った際に血液検査とセットで尿検査を行っています。

その際、チョコの尿は事前に自宅で採っています。理由は愛犬の負担を減らすため。動物病院で採尿を頼むと、①尿道にくだを入れて採る②膀胱に小さな針をさして採るのいずれかになります。

アラフォーパパ
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愛犬に多少の痛みと負担が伴います。

場合によっては尿道にキズがつく場合もあります。わが家も動物病院で尿道に管を通して採尿した後、血尿が出たことがありました。

獣医師に検査後から血尿が出るようになった旨を相談すると、管を入れるさいに尿道が傷つく場合があるとのこと。チョコの場合がまさにそうで、止血剤と抗炎症剤を処方してもらう事態になりました。

その後1週間程度は血尿に伴う残尿感なのか、頻尿になってしまったチョコ。以来、動物病院で尿検査をする際は、あらかじめ自宅で採尿して持参するようにしました。

具体的には動物病院に行く1時間くらい前、チョコが尿をするところを狙って採取しています。わが家の愛犬たちは室内のトイレトレイのほか、ベランダに出ておしっこをする習慣があるので、採尿する際はベランダに出しておしっこさせます。

わが家のベランダは地面がアスファルト。おしっこをしてもすぐには染み込まず水たまりになるので、それをスポイトで採取しています。尿と一緒に砂利が混入する場合があるものの、尿比重を図る目的の検査では支障ない(かかりつけの獣医師いわく)とのことなので、この方法を取っています。

まとめ

以上、わが家の愛犬に起きた異変と尿崩症の治療について解説しました。愛犬が水をよく飲むのは病気のサインである場合があります。

多飲多尿を繰り返したり、おしっこの色が薄かったりする日が続くようなら、動物病院で検査してみることをおすすめします。この記事が愛犬の多飲多尿で悩む飼い主さんの一助になれば幸いです。

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アラフォーパパ
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2024年に、アラフォーパパも2級愛玩動物飼養管理士を取得しました。

犬の病気やケアなど愛犬の飼養に関する様々な知識を学べるので、これから飼い主になる方はぜひ挑戦してみましょう。

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