こんにちは、アラフォーパパです。14歳と3歳のダックスフンド2匹と暮らしています。昨年生まれたばかりの娘の育児も相まって慌ただしい毎日です。
そんな中、今回は愛犬の食物アレルギーについて紹介します。実はわが家の弟犬は食物アレルギー体質です。肉系や植物系のフードはNGのため、魚系のフードを使用しています。
そこで弟犬の食物アレルギーが分かった経緯と、わが家におけるフード選びの基準を紹介。この記事が愛犬の食物アレルギーに悩む飼い主さんの参考になれば幸いです。
犬にも食物アレルギーがある
食物アレルギーは人だけでなく犬にも起こりうる病気で、食物中のタンパク質に対して身体の免疫システムが過剰に反応することで引き起こされます。具体的な症状は皮膚の痒み、下痢、嘔吐などが挙げられ、「食物過敏症」とも呼ばれています。
犬の食物アレルギーの主な原因は、たんぱく質を含む食材。牛肉や鶏肉、乳製品などに含まれる動物性たんぱく質や、小麦や大豆、とうもろこしなどに含まれる植物性たんぱく質がアレルギー反応を引き起こす原因物質(アレルゲン)になりやすいとされています。

食物アレルギーの症状は、主に「皮膚症状」と「消化器症状」の2つ。
皮膚症状の主な例は、眼や口の周り、耳、足先、脇、股、肛門、会陰周りに生じる強いかゆみです。若い年齢での発症が多い、犬のアトピー性皮膚炎と異なり、どの年齢でも症状が出る可能性があるのが特徴です。
消化器症状では嘔吐や下痢が挙げられ、それに伴う体重減少がみられる場合もあります。便が軟らかい日が続いたり、排便の回数が増えたりする場合は注意しましょう。
<犬の食物アレルギー症状の例>
・顔回り(目や口、耳周辺)を痒がる
・足先をよくなめている
・背中や、脇のあたりを痒がる
・軟便、下痢
・嘔吐
また犬の食物アレルギーは季節に関係なく発症します。年齢的には1歳未満での発症が多い病気で、発症しやすい犬種※は以下のとおり。
<食物アレルギーを発症しやすい犬種>
〇アメリカン・コッカー・スパニエル
〇パグ
〇ボクサー
〇ミニチュア・シュナウザー
〇ダックスフンド
〇ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
※参照:ガレン動物病院HP
残念なことにわが家の愛犬たちも漏れなく該当…。ただ上記犬種に該当するからといって必ず食物アレルギーになるわけではありません。実際うちの兄犬のミニチュアダックスフンドは何のアレルギーもありませんでした(検査結果は後述)。
ちなみに上述したアレルギー症状は、ほかの病気でもよくみられます。そのため犬が食物アレルギーか否か診断するときは、症状の出かたや犬種、年齢、食事を含む飼育環境をふまえ総合的に判断する必要があります。
最終的には、食物アレルギー以外の考えられる病気を否定するための検査(除外診断)を実施。ほかの病気をすべて否定できれば、「食物アレルギーの可能性が高い」と診断されるのが一般的です。

犬の食物アレルギーは生涯にわたって付き合わなければならない病気。
治療によって症状が安定した後も、そのアレルゲンの入っていない食事を与え続けることが重要です。食物アレルギーの可能性が高いと診断された場合、フードは原材料を確認して慎重に選びましょう。
わが家の愛犬の食物アレルギー
次はわが家の愛犬の食物アレルギーを解説。わが家にはミニチュアとカニンヘンのダックスフンドが1匹ずついますが、2匹とも犬の血液を調べる「アレルギー検査」※を受けているので、その結果を紹介します。
※アレルギー検査のほか、アレルゲンと思われる食材を除いた食事を与えて、症状が無くなるかを確認する「除去食試験」もあります。
ミニチュアダックスフンド(兄犬)
現在14歳、ミニチュアダックスフンドのオスで名前はチョコといいます。前立腺肥大やヘルニア、脾臓の腫瘍摘出を経験し、現在は尿崩症を治療しながら元気に過ごしているハイシニア犬です。
昔から食欲旺盛で好き嫌いもありません。これといったアレルギー症状が出ていたわけではありませんが、弟犬がアレルギー検査で諸々引っかかったのを機に13歳の時に初めて検査しました。


結論からいうとチョコは食物アレルギーなし。1項目も引っかからず、「高額な検査費用を返して~」と心の中で叫ぶほどの空振り具合でした。
カニンヘンダックスフンド(弟犬)
現在3歳、カニンヘンダックスフンドのオスで名前はごまです。生後3か月の時にわが家にやってきた弟犬になります。お迎えした当初から体や耳をかいたり、おなかがゆるいなどの症状がありました。日によって食いムラも激しく、フードにまったく手をつけない時も…。

「ひょっとして食物アレルギーかも」と考え、生後9か月で検査を実施。

兄犬とは対照的に、複数の項目がヒットしました。獣医師からも「これは多いですね~」のひとこと。アレルギー陽性の反応が出たのは「トウモロコシ」「馬肉」「アヒル」の3項目でした。次いで、犬用フードのつなぎによく使われる素材「エンドウ豆」も陰性ながら高い値を示す結果となりました。
肉系は豚肉がアレルギー反応が出たものの、牛肉と鶏肉はゼロだったので一安心…。かとおもいきや、獣医師からは七面鳥と卵白も反応しているので肉系全般を避けたほうがよいとのことでした。
また植物系もトウモロコシやエンドウ豆、米、小麦と、陰性ながらほとんど反応が出ているので回避。サケやタラの魚系をベースにした単一タンパクフードを選ぶのがよいとアドバイスを受けました。
アレルギー対策とフード選び
犬の食物アレルギー対策
犬の食物アレルギー治療は、アレルゲンの可能性がある食材を除去したフードを与えるのが基本です。
アレルゲンを確実に特定することが出来ない場合は、①今まで食べたことの無いたんぱく質(新奇たんぱく質)を材料としたフードや②食事中たんぱく質をアレルゲンとならない低分子まで加水分解した低アレルギー性「療法食」を使用します。
①の例としては「鹿肉」「ラム肉」「魚」が挙げられます。これまで食べたことがない、または食べた経験が少ないタンパク質はアレルゲンとなる可能性が低いため、アレルギーの治療として使われることが多いです。
②は加水分解タンパクを使用した食事です。加水分解タンパクとは特別な処理を行って小さく分解したタンパク質で、アレルゲンとして認識されにくい特性を持っています。加水分解タンパクを使用したフードにすることでアレルゲンリスクの軽減が可能となります。

食物アレルギーに対するステロイド剤の使用も一つの手。
直接的な効果は低いものの、かゆみがひどい場合や外耳炎を起こしている場合には、それらの症状を治療する「投薬治療」(対症療法)として必要な場合があります。
いずれにしても犬の食物アレルギー治療は、愛犬の症状に合わせて獣医師と相談しながら進めていくのが一般的です。
フード選びの落とし穴
「食物アレルギーに配慮した」旨が記載されたフードは沢山ありますが、たとえば小麦を使っていないというだけで「食物アレルギー対応フード」とうたうこともできます。
ですが食物アレルギーのある犬は、複数の食材に対してアレルギーを起こすことも少なくありません。保存料や着色料などの添加物がアレルギーの原因になっている可能性もあります。
そのためアレルギー対策のフードを選ぶ時は、アレルギーを起こす可能性のある食材が1つしか入っていない「単一タンパクフード」を選ぶのがおすすめです。
わが家のフード選び
上記の内容をふまえて、わが家では食物アレルギーのある弟犬のフードを以下のとおり見直しました。
<弟犬の食物アレルギー対策>
・魚系(サケ、タラ)ベースのフードにする
・肉系、植物系の素材をできる限り減らす
まず対応したのは主食のフードを魚系ベースに切り替えること。本来は単一タンパクフードが理想なのですが目ぼしいものが見つからず、肉系・植物系の素材※をできるだけ含まないフードから選ぶことにしました。
<肉系>
牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、馬肉、牛乳、卵白、卵黄、七面鳥、アヒル
<植物系>
小麦、大豆、米、エンドウ豆、ジャガイモ、トウモロコシ
結果として弟犬のフードには、森永の低アレルゲンフード「スーパーゴールド フィッシュ&ポテト」をチョイスしました。魚とポテトが主原料のフードです。
魚のたんぱく質が主体でアミノ酸バランスに優れており、つなぎにエンドウ豆も使われていません。
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本音をいえばポテトも除きたかったのですが、価格や流通量など入手しやすさの観点から現在はこちらのフードを使っています。
結果「スーパーゴールド フィッシュ&ポテト」に替えてから2年半以上経過しましたが、弟犬の体調は良好。体や耳をかゆがる様子も減り、うんちも固形のものが出るようになりました。
おやつや人間の食べ物を与えると症状が再発する場合もあるので、愛犬の体調を見ながら今後もより良い食事療法を模索し続けていく考えです。
まとめ
以上、犬の食べ物アレルギーとわが家の対策を紹介しました。犬の食物アレルギーは原因や症状が多岐に渡るため、何がアレルゲンなのか、どのように治療すればよいのか難しい点も多いです。
ノミやダニの予防を定期的に行っているのに愛犬が体や耳を痒そうにしているなど、食物アレルギーが疑われる場合は早めに獣医師に診てもらい、適切な対応をとるようにしましょう。
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