この記事はダックスフンドの多頭飼育にあたり、わが家が先住犬の犬嫌いを克服させた工夫や経緯を前編・中編・後編に分けて紹介する内容となっています。前編と中編をチェックしていない方はこちらをどうぞ。
>>【先住犬の犬嫌い克服へ】多頭飼育におけるわが家の工夫(前編)
>>【先住犬の犬嫌い克服へ】多頭飼育におけるわが家の工夫(中編)
サークル越しの同居を開始
中編の記事に書いたとおり、年末年始の帰省を経て、少しだけ距離が縮まった先住犬チョコと後住犬のごま。帰省から自宅に戻ってからはチョコのテリトリーであるリビングで、サークル越しの同居生活をはじめました。
しかしながら、ごまの姿が見えているとやはり興奮してしまうチョコ。威嚇がエスカレートしないよう、基本はサークルをブランケットで覆っての生活です。ごまをリビングで歩かせる際は、チョコをクレートに入れてブランケットで目隠し。こうしてリビングの中を交互に歩かせて慣らしていきました。
お散歩に関しても、同居と同じタイミングで2匹一緒に歩かせることに。パパとママで一匹ずつリードを持ち、チョコがごまに攻撃しないよう距離を取りつつ、一緒に散歩するようになりました。
後住犬のお迎えから5か月目
後住犬のごまをお迎えしてから4か月が経過。リビングで2匹を同居させてからは丸2か月になります。チョコとごまのサークル越しの同居生活は変わらずですが、ごまがリビングを出歩ける時間が徐々に増えてきました。
外のお散歩でも、チョコがごまと一緒に歩くことに慣れてきて、ゼロ距離でも威嚇されなくなってきたのがこの頃です。それでもチョコが攻撃しないとは限らないので、パパかママのどちらか一人しかいないときは、チョコとごまを1匹ずつ散歩させるようにしていました。
はじめて一緒に玄関から家の中へ
チョコとごまのサークル越しの同居生活は8か月目に突入。リビングでは、チョコとごまを交互に出すスタイルを継続していました。チョコの威嚇行動は減ってきたものの、まだサークルを手放せる状態ではありません。
一方で外のお散歩は2匹一緒に歩くことが当たり前になり、パパかママのどちらか一人でも、二匹一緒に散歩へ連れ出せるようになりました。
そんな中、変化の兆しがあらわれたのは突然でした。とある日、2匹がお散歩から帰ってきた時のことです。今まではごまが玄関に近づくと怒っていたチョコ。そのためチョコを先に家にあげて、後からごまを入れていたのですが、この日は普段見られる玄関前での威嚇行動がありません。
たまたまかなと思いつつも、試しに玄関を開けてみたところ…
なんと普通に2匹一緒に玄関から家に入ることができました。あまりの自然さにパパもびっくり!理由がわからないまま、2匹の様子を観察することに…。すると玄関は一緒に入ったものの、1階フロアをごまがうろちょろしているとチョコが「ヴー…」とうなり始めます。
「そろそろチョコの攻撃スイッチが入りそう…」と思い、すぐに2匹を引き離して別々にリビングまで移送。この日はこれ以上の進展はありませんでした。
しかし犬嫌いのチョコからすると、他の犬と一緒に自宅にあがれることは大きな進歩。これはチャンスと思い、この日以降、お散歩から帰宅した際は2匹一緒に玄関から自宅に入ることを習慣としました。
ついにその日が来た
お散歩帰りのチョコとごまが一緒に玄関から自宅へ入るようになって3か月が経過。ごまが1階フロアを歩いていても、チョコは威嚇をしなくなります。1階フロアならお互いフリーで歩かせられるほど、2匹の距離が縮まっているようでした。
そこで次は、上階のリビングで同じことができないか検証しました。
しかし、リビングに関しては相変わらずの結果。ごまを連れていくとチョコが入口付近で威嚇し出すので、中に入ることができません。そのためリビングのドア前までごまを抱っこして行き、様子を伺う日が続きます。
ちなみに今までリビング内のサークルへごまを連れていく時は、おやつでチョコの気を引いている間に抱っこで移送していました。
こうして来る日も来る日も、「ごまを抱っこしてリビングの前まで連れて行き、チョコの様子を伺う」ことを繰り返す毎日。すると慣れのせいか、チョコの威嚇は徐々に少なくなっていきました。
そしてついにその日がきました。
サークル無しで同居できるかのテストとして、リビング以外の部屋に2匹を連れていき、一緒に過ごさせてみました。お水やトイレも設置して、数時間2匹の様子を観察。驚くことにチョコの威嚇行動がまったく見られなかったので、ついに2匹をリビングへ移送します。
先にチョコをリビングへ放し、リビングのドアを空けた状態で、ごまを入口付近におろして待機。しばらくチョコの様子を伺っていると、最初はドア付近でごまをジ~っと見つめていましたが、数分が経ったころ急に踵を返してリビングの奥へ歩いていきました。まるで「もう入ってもいいよ」と言っているかのように…
その様子を見て、ごまをリビングに入れました。するとごまは嬉しそうにチョコに駆け寄っていきます。「受け入れてくれてありがとう」と言わんばかりに、ごまはチョコの匂いをくんくん嗅いだあと、リビングを自由に行ったり来たり。チョコは落ち着いた様子で、その一部始終を眺めていました。
こうしてその日から2匹はサークルを使わず、お互いフリーの状態で暮らすようになりました。サークルを設置して、チョコとごまをリビングに同居させてから実に10か月、後住犬のごまをお迎えした日から数えると361日目のことでした。
こうして長いサークル生活に幕をおろしたわが家の愛犬たち。今では2匹仲良く、リビングでのびのびと暮らしています。
やってみて分かった多頭飼育の良さ
かなり端折って書きましたが、こうしてわが家は先住犬チョコの犬嫌いを克服させ、後住犬のごまと仲良く暮らせるようになりました。ごまをお迎えしてから約1年。その間あれやこれやと工夫をこらし、時には怒ったチョコにパパも噛みつかれたりしながらも、現在は家族みんなで仲良く暮らしています。
そんなわが家ですが、実は多頭飼育を始めたことで様々なメリットがありました。
上述のとおり、大の犬嫌いだったわが家の先住犬チョコは、後住犬のごまとサークル無しで仲良く暮らせるようになりました。実はその効果は家の中だけに留まりません。お散歩ですれ違うワンちゃんたちとも挨拶ができるようになったのです。
多頭飼育前のチョコは、他の犬を見るとすぐ威嚇行動に出ていました。
それが今ではたくさんのワンちゃんに囲まれても問題なし。お尻のにおいをかがれても平気な顔をしています。10歳を過ぎてからこれほど社交性がアップしたのは驚きでした。
また1匹で暮らしていた頃のチョコは、お散歩に連れ出しても5~10分くらいで歩かなくなり、家に帰ろうとしていました。それがごまと一緒に暮らすようになると30分~1時間くらい歩くようになりました。クン活にも積極的になり、運動不足の解消にもつながっています。
以前はリビングで寝てばかりいたチョコでしたが、ごまが来てからは起きて活動する時間が増加。ごまが何かしているとチョコも参戦するようになり、家でも活発に動くようになりました。
チョコが犬嫌いを克服できたことで一緒に出かける機会も増えました。
行ったことのない公園や観光地、商業施設など愛犬と楽しめる場所を探しては、新しい刺激や発見を求めてお出かけするようになって家族の時間も充実。なによりチョコとごま二匹が仲良く過ごしている姿は、見ているだけでとても癒されます。
日々の疲れも吹っ飛び、家族も和やかに過ごせるなど「多頭飼育のメリットは計り知れないな~」と実感するアラフォーパパでした。ワンちゃんの多頭飼育を検討する方は、良かったら参考にしてみてください。
以上【先住犬の犬嫌い克服へ】多頭飼育におけるわが家の工夫、でした。
記事だけでは伝わりきらない、わが家のお犬さまたちの日常は、Instagram(choco_to_goma)にも投稿しています。気になる方は以下のリンクからどうぞ。
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