この記事は、ダックスフンドの多頭飼育にあたり、わが家が先住犬の犬嫌いを克服させた工夫や経緯を紹介するものです。多頭飼育を検討する方の参考になれば幸いです。内容は前編・中編・後編に分かれていますので、前編をチェックしていない方はこちらをどうぞ。
>>【先住犬の犬嫌い克服へ】多頭飼育におけるわが家の工夫(前編)
先住犬との距離が縮まる転機
前編では先住犬チョコの犬嫌いの原因と、後住犬のごまと対面させた際の噛みつき事件について書きました。サークル越しにごまが噛まれないよう色々と工夫をはじめたものの、同じ部屋で2匹が暮らすのはまだまだ難しい状況…
ごまをお迎えして1か月が経っても、チョコはリビング、ごまはパパの部屋と、空間を隔てた生活が続きます。時々チョコをパパの部屋に連れて行き、サークル越しにごまと対面させるも、チョコの威嚇が止むことはなくすぐに退散。チョコの犬嫌いがおさまる気配は一向にありませんでした。
そうして多頭飼育をはじめてひと月半が過ぎるころ、2匹の距離が縮まる一つの転機が訪れます。年末年始の帰省です。数日間、田舎にある祖母の家に宿泊するため、チョコとごまも一緒に帰省することになりました。
2匹そろって初めての帰省
帰省は車で2~3時間ほどの距離。道中は2匹とも別々のクレートに入れ後席に並べて乗車させます。ごまの姿がちらっと見えると、ワンワン!とチョコが威嚇しだすので、クレートにブランケットをかけて外の様子が見えないよう工夫してしのぎました。
祖母の家では二泊三日の間、チョコとごまがはじめて同じ部屋で過ごすことに。真冬のため暖房が必須なのですが、エアコンが設置された部屋が一室しかなかったからです。もちろん、そのまま2匹を同じ部屋に放すことはできないので、ごまは持参したサークルの中で過ごす形を取りました。
ごまを見ると吠えだすチョコなので、サークルをブランケットで覆ってお互いが見えないように工夫。ごまをサークルから出す時は、代わりにチョコをクレートに入れてブランケットで覆うようにしました(暴れた際の危険性が低いからです)。
こうして二泊三日の間、同じ部屋で過ごすことに成功した2匹ですが、実はもうひとつチャレンジしたことがあります。それはお散歩です。帰省先ではじめて2匹を一緒にお散歩させました。普段来ない場所なら、チョコも気が散ってごまのことを気にしないかもしれない、と考えたからです。
この予想がズバリ的中!
実は知らない場所を探検するのが大好きなチョコ。クン活に夢中で、ごまのことはほとんど気にしません。いつ噛まれるやもしれない…とドキドキしながらも、はじめて2匹一緒にお散歩することに成功。こうして無事に二泊三日の帰省を乗り切った2匹でした。
帰省後の生活環境の変化
帰省から戻った後、思い切って生活環境に二つの変化をつけました。一つはチョコが生活するリビングにごまを同居させたこと。帰省のおかげで、チョコがごまと同じ空間にいることに少しだけ慣れた感がみてとれたからです。
無論、同居といってもサークルで2匹を隔てることは欠かせません。パパの部屋に置いていたごま用のサークルをそのままリビングへ移設。部屋のコーナーに置いて、柵の露出面積を少しでも減らすようにしました。また露出部分はブランケットで覆い、チョコからごまが見えないように工夫しました。
もう一つの変化は、日頃のお散歩を2匹一緒にするようにしたこと。帰省時に2匹が一緒に散歩した際の様子から、散歩中にチョコがごまを襲う危険性は低いと判断したことが理由です。
ただし念のため、チョコとごまは常に1~2メートルの距離をあけて散歩。家に上がるときは必ずチョコを優先し、玄関は一匹ずつ通過させるようにしました(玄関付近では、チョコが入ってくるなといわんばかりにごまを威嚇するため)。
こうして帰省前と後で、生活環境ががらっと変わった2匹。ごまをお迎えしてから2か月弱が経った頃でした。お迎え当初に比べれば、随分と距離が縮まったようにみえるチョコとごま。しかし、ここからサークル無しの同居に至るまでは、まだまだ時間を要することとなります。
~後編に続く~
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